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STORY 4

ผู้เขียน: mako
last update วันที่เผยแพร่: 2026-04-01 12:02:06

部屋を片付けていると、背後で静かにドアが開く音がした。

振り返らなくてもわかったのは、甘ったるい香水の匂いがしたからだ。あれからまだ十分もたっていないのに、もう急かしに来たのだろうか。

「まだ終わってないわ」

振り返らずにそう言うと、後ろでドアが閉まったのが分かった。仕方なく振り返ると、そこには美咲だけが立っていた。

「恒一さんは?」

別に興味はないがそう聞くと、美咲は「お風呂よ」と答えた。時間からして、食事をしてきたのかどうかもわからないが、こんなに早いとは思わなかったし、昼間の父の電話のこともあり、今日は作っていない。

「へえ、確かにゲストルームよりこっちの部屋の方が広いわね」

私の横をすり抜けて部屋の中に入ると、見回しながら美咲がそう口にする。特に何も答えずにいると、美咲は壁にもたれ、私に視線を向けた。

「ねえ、私がここに来た理由、なんだと思う?」

クスっと可愛らしく聞く美咲に、私はまとめていた荷物から顔を上げ、彼女を見据えた。

「両親が海外に行くからじゃないの?」

父から聞いたままの言葉を返すと、美咲は微笑を浮かべて何度か首を縦に振った。

「そうよ。ひとりになっちゃうから、私、寂しかったの。お姉さんがいてくれたら、家族が一緒にいられるでしょう?」

その言葉にさすがに苛立ちを隠せず、私は表情をゆがめた。

「さすがにそんな言い訳、信じない」

淡々と言うと、美咲は少し驚いたような表情を浮かべた。

「へえ、お姉さん、私のことわかってるんだ」

ここまであからさまにされて、わからないということなどありえない。そう思っていると、衝撃の言葉が降ってくる。

「でも、ずっとずっとそうだったって知ってた? 私、ずっと、お父様にもお母様にも、そうやってお姉さんのこと言っていたのよ」

「え?」

両親が私に冷たいのは母のことがあったからだと思っていた。もちろんそれもあるかもしれないが、美咲があることないこと言っていたため、父もあの態度だったのか……。

妙に腑に落ちた私だったが、それを今知ったからといって何も変わらない。

「そう、別にどっちでもいいわ」

私がそう答えると、美咲は初めて表情をゆがめた。

「つまらない」

「何か言った?」

呟いた美咲の言葉を聞き取れず聞き返すと、いきなり美咲が、

「ごめんなさい! お姉さん!!」

そう大声で叫んだ。

「ごめんなさい! お姉さん!!」

その甲高い叫び声が部屋に響いた直後、廊下の向こうから慌ただしい足音が近づいてきたかと思うと、勢いよく扉が開かれた。

「美咲!!」

息を切らせた恒一さんが駆け込んでくる。シャワーを浴びたばかりなのだろう、濡れた髪からはポタポタと水滴が床へ落ちていた。

その姿を視界に入れた瞬間、美咲は糸が切れたようにその場へ崩れ落ち、片手で頬を押さえながら苦しげに顔を歪める。

「どうしたんだ!?」

駆け寄った恒一さんが声を荒げると、美咲は今にも泣き出しそうな声で、途切れ途切れに言葉を紡いだ。

「さっきは……恒一さんがいたから、お姉さんは了承してくれたけど……やっぱり部屋を譲るのは嫌だって……」

震える声とともに肩を小さく揺らしながら、さらに続ける。

「そうよね……私はただの居候だもの……謝ったけど、許してくれなくて……」

その言葉に、恒一さんの表情が一瞬で険しく変わった。

「それで、叩かれたのか?」

低く押し殺した声でそう言うと、ぎろりとした視線がまっすぐに私へ向けられる。

「そんなことしてないわ。譲るって言ったじゃない。もうすぐ片付けも終わる……」

できるだけ落ち着いた声でそう返したが、その言葉が届いている様子はなかった。

恒一さんは怒りをたたえたままの瞳で私を一瞥したあと、床に座り込んでいる美咲の身体をそっと抱き起こす。

「美咲、もういい。今日は俺の部屋においで」

「え?」

あまりにも当然のように告げられたその言葉に、思わず声が漏れた。

この家にはゲストルームがいくつもある。それなのに、どうして――。

「譲るって言ってるでしょう? 今すぐ部屋が必要なら、ゲストルームがあるじゃない!」

思わず語気が強くなる。

だが、それに対して返ってきたのは、冷たく突き放すような一言だった。

「お前が美咲に何をするかわからないからな」

その言葉に、一瞬思考が止まる。

「昔から美咲をいじめていたことは聞いていたが……ここまでひどいとはな」

信じられないものを見るような目で私を見据え、そして吐き捨てるように続けた。

「お前みたいな最低な女、見たことがない」

それだけを言い捨てると、二人は部屋を出て行った。

ありえない。あんなわかりやすい美咲の嘘をみんな信じていたなんて……。

いや、小さい頃からずっと、私のことをそうやって美咲が偽りを言い続け、信じ込ませたーー。

バカ見たい。どれだけ努力をしようが、私が何をしても変わることなどなかったのだ。

もういい、それだけが心の中を占拠していった。

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